Q1. 家族が認知症と診断されました。どうすれば良いでしょうか?
Q2. 在宅で介護をしたいけれど、どんなサービスがありますか?
Q3. 介護をするにあたり、どんなところが相談に乗ってくれますか?
Q4. 介護に限界を感じます。どうすれば良いですか?
Q5. 介護の悩みを電話相談したいけれど、どこに電話すればいいの?
Q6. もし、徘徊で家族が行方不明となったらどうしたらいいの?

Q1.家族が認知症と診断されました。どうすれば良いでしょうか。

A.認知症の人への対応と介護のポイント

  .......症状を悪化させないために

ある日、家族が認知症とわかったら?認知症は本人にも家族にも切実な問題です。認知症という病気を正しく理解し、誤解や偏見なく対応することが求められます。
また、認知症の症状や原因を知ることで、予防や初期段階の対応に生かすことができます。
認知症の高齢者を家族介護することは容易ではありません。どうすればいいのでしょうか。
今回は認知症の人への正しい対応方法をご紹介します。

● 認知症って何?もの忘れとどう違うの?

認知症とは何でしょうか。もの忘れとはどう違うのでしょうか。まず認知症を理解するための基礎知識をお伝えします。

 
● 認知症とは?
認知症という名称は、特定の病名ではなく、記憶などの情報をつなぎ合わせて適切に判断することができなくなっている状態を指します。

 
体験したことの一部を忘れるのは、いわゆる「もの忘れ」です。例えば、昨日の食事は何を食べたかをふと思い出せないことはあっても、何かを食べたことは覚えています。落ち着いて記憶をたどると何を食べたか思い出せるでしょう。

 
しかし、認知症が進行すると、食べたものだけでなく、食べたこと自体を忘れてしまったり、メニューを教えられても思い出せなくなります。このように一般的なもの忘れと違い、認知症では日常生活にも支障が及びます。

●認知症の初期症状
「同じことを繰り返し言う」「以前はできていたことができなくなる」「同じ服ばかり着る」「物忘れや探し物の回数が増える
などが挙げられます。
自分の年齢や「今日は何年何月何日の何曜日か」「今の季節は何か」「今どこにいるか」などがわからなくなっている様子が見られたら、認知症の初期症状といえます。できるだけ早めに専門医の診察を受け、症状を悪化させないよう対処することが望まれます。

対応方法のひとつは、自分が必要な存在だと認識させることです。本人ができることは何かを把握して、できることをお願いすると、達成感や互いの信頼感につながります。そのときは感謝の気持ちを伝えましょう。少し大げさに褒めるくらいで良いでしょう。

 
プライドを傷つけないことも大事です。「叱らない」「指摘しない」「否定・議論しない」よう注意しましょう。できるだけ相手の意思を受け止めて汲み取るようにして、穏やかな声で対応しましょう。何度も言い聞かせようとしても、認知症の人には意味がわからず、反感を抱かせることにつながります。

 
また、なるべく環境を変えないようにして、人間関係、生活環境、生活習慣を認知症の人のリズムやペースに合わせてあげることも大切です。
孤独にさせないで人と関わる時間を定期的に設けてあげましょう。在宅であれば時々話しかけたり、施設であれば他の入所者と顔を合わせ、交流する機会を設けると良いでしょう。孤独は不安感を募らせ、不安感は認知症を悪化させます。

 
認知症の人の行動をよく観察することも重要です。なんとなくソワソワしてきたらトイレに行きたそうだとか、今の介護を嫌がっていないか反応に注意するなど、さまざまな変化を見逃さない心掛けが必要です。

●介護疲れしないための工夫

特に在宅で認知症の人を家族介護する場合は、家族にも身心の負担が大きく、疲労が溜まります。介護疲れしないための工夫についてご紹介します。
 
大事なのは、一人で抱え込まずに周囲を頼ることです。家族介護者は介護の専門家ではないのですから、一人でできないことがあって当たり前です。手始めに家族のほかのメンバーや親戚に相談しても良いでしょう。

 
また、専門機関に相談することも大切です。保健センター、高齢者相談センター(地域包括支援センター)、在宅介護支援センターなどさまざまな窓口で専門家に相談することができます。
自治体や福祉団体などが開催する介護教室に参加したり、介護の動画などで専門家から学ぶ方法もあります。

 
介護には休みがありません。しかし、介護する側にも一時的休止(レスパイト)は不可欠です。そのための支援をレスパイトサービスと呼び、介護保険を利用して介護サービスを受けることができます。

 
在宅で家族介護をする場合、ホームヘルパーによる訪問介護を利用すれば、家族介護者にとって一時的な休息になります。サービス内容は排泄、入浴などの身体介護、料理、洗濯などの生活援助です。

 
また、生活圏の地域にある介護事業所の利用者となって通所し、必要なときは宿泊もできる「小規模多機能型居宅介護」というサービスもあります。
「認知症対応型通所介護」は認知症の65歳以上の要介護者がデイサービスセンターなどを利用できるというものです。
一方、「認知症対応型共同生活介護」なら、グループホームで認知症の人たちが共同生活を送ることができます。

 
認知症の要介護者に対応している介護施設としては、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設(2017年度末廃止)があります。要介護度や本人の意思など状況に応じて効果的な利用を検討してください。

 
● 認知症を正しく理解して、患者と良い関係を

家族が認知症になると寂しさや、時には腹立たしい気持ちが湧いてくる人もいるでしょう。しかし、認知症の人は何もかもできなくなるわけではなく、できることもあります。認知症の人への愛情と病気に対する正しい知識を持って対応し、良い関係をつくっていくことが大切です。
ただし、家族介護は長期化すればするほど家族への負担が大きくなります。専門家の相談窓口や介護サービスなどを上手に利用して、無理のない介護を心掛けましょう。

Q2.在宅で介護をしたいけれど、どんなサービスがありますか?

A.在宅で介護をしている方が利用できる介護サービスにはさまざまな種類があります。
 利用者の状態や介護者の状況に合わせた介護サービスを、ケアマネジャーと相談しながら適切に組み合わせ ましょう。

代表的なところでは、要介護者のご自宅へ訪問する「訪問介護」や、要介護者が施設へ通いサービスを受ける「通所介護(デイサービス)」があり、それぞれの事業者と契約してサービスを利用します。

ここでは在宅介護サービスの種類や利用の流れ、介護保険で利用できるサービスに加え、公的保険を利用しない保険外サービスについても解説します。


1.在宅介護サービスを受けるまでの流れ

在宅介護サービスを利用するには、要介護認定の申請をして要介護認定を受ける必要があります。
要介護1~5までの認定の通知を受けたら、要介護者はケアマネジャー(介護支援専門員)を決め、一緒に支援計画(ケアプラン)を作成して、介護サービスが利用できるようになります。

このように、在宅(居宅)で介護サービスを利用するためにケアマネジャーが要介護者を支援することを「居宅介護支援」といいます。
ケアマネジャーは要介護者に必要な介護サービスを総合的にコーディネイトする役目の人で、要介護者と家族は常にケアマネジャーに相談しながら介護生活を送ることができます。

なお、介護認定で「要支援1又は2」の判定を受けた人が利用できる在宅サービスは「介護予防サービス」と言い、ケアマネジャーは原則として地域包括支援センターの職員が担います。
利用できるサービスも要介護者が利用する「居宅サービス」とは少し異なってきます。
在宅介護サービスには、自宅で受けられるもの、通いで受けられるもの、宿泊することで受けられるものなどがあります。それぞれ以下より解説します。


2.要介護認定の申請方法―介護保険サービスを受けるには?

自宅で受ける介護サービス
自宅にホームヘルパーや看護師などの専門職が訪問して行うサービスです。なお、「地域密着型サービス」の表記があるサービスは、原則としてそのサービス事業所と同じ市区町村に住む住民のみが利用できます。


3.訪問介護(ホームヘルプサービス)
在宅介護を支える中心的なサービスです。ホームヘルパーが自宅を訪問し、食事、入浴、排せつ、衣服の着脱などの身体介護や掃除、洗濯、買い物などの生活援助を行います。
なお、生活援助でホームヘルパーが行えるサービスの範囲は法律で決まっており、同居する家族のための洗濯や調理など直接本人の援助に該当しない行為などできないことがあります。

このサービスは、要介護1~5の人が利用できます。要支援1・2の人の「訪問介護」は2017年4月から、市区町村が取り組む「介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)」で行われています。


4.訪問入浴介護
上記の「訪問介護」による入浴介助は自宅のお風呂を使用して行いますが、浴室の環境や利用者の心身の状態により自宅の浴槽で入浴ができない場合や、デイサービスの利用が困難な人が利用できるサービスが「訪問入浴介護」です。
事業者が浴槽を利用者の自宅に持参して入浴の介助を行います。通常は看護師や介護士3人で訪問します。また、部分浴や体をふくだけの清拭もこのサービスに含まれます。

このサービスは、要介護1~5及び要支援1・2の人が利用できます。


5.訪問看護とは

看護師や保健師を中心に、必要に応じて理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの医療従事者が自宅を訪問し、医師の指示のもとに療養上の世話や助言などを行います。従って、このサービスを受けるには主治医の訪問看護指示書が必要となります。
サービス内容は、症状の観察、栄養や食事の指導、口腔ケア、喀淡吸引、膀胱カテーテルの交換、褥瘡(じょくそう)の予防や処置など、利用者の状態に応じて多岐にわたります。
このサービスは、要介護1~5及び要支援1・2の人が利用できます。


6.訪問リハビリテーションとは

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのリハビリテーション(機能回復訓練)の専門職が自宅を訪問し、医師の指示のもとにリハビリテーションを行います。

サービス内容は、寝たきりにならないためのベッドからの離床促進、寝返り、起き上がり、歩行などの訓練やマッサージ、自宅で生活するうえで困難になっていることに関する訓練、失語症の人などに対する機能回復訓練などです。
また、自宅の環境に関する整備や助言も行います。
このサービスは、要介護1~5及び要支援1・2の人が利用できます。


7.居宅療養管理指導とは

医師、歯科医師、薬剤師、栄養士などの医療系の専門職が自宅を訪問し、療養上の管理や指導を行います。
具体的には、病気の予防・診断や合併症の早期発見などの医学的管理、風邪や下痢など軽症な病気に対する医師の管理、医療系ショートステイについての判断、口腔ケアなどです。
このサービスは、高血圧や糖尿病、がんなどの持病がある人、リハビリテーションを必要とする人、入院入所の判断が必要な人などを対象にしています。在宅医療が進むとともにニーズが高まっているサービスです。
このサービスは、要介護1~5及び要支援1・2の人が利用できます。


8.夜間対応型訪問介護 ※地域密着型サービス

夜間(午後10時~翌朝6時を必ず含む時間)に、決まった時間にヘルパーが訪問する「定期巡回」。
体調の不安など利用者の通報に応じる「オペレーションサービス」。
通報を受け、緊急時に都度訪問する「随時訪問」という3つのサービスを一括して提供しています。
利用者には通報に使用するケアコール端末が配布されます。
なお、オプションにより日中も通報による対応も可能ですが、通常の訪問介護やデイサービスと組み合わせることで24時間体制の在宅介護が可能になります。
このサービスは、要介護1~5の人が利用できます。


9.定期巡回・随時対応型訪問介護看護
 ※地域密着型サービス

訪問介護と訪問看護が密接に連携し、24時間体制で定期的な巡回と必要に応じて訪問を行います。また、通報を受けるために常駐オペレータが配置されています。
訪問の際に、ホームヘルパーによる入浴、排せつ、食事などの介護と看護職員による療養上の世話や診療の補助などが受けられます。
このサービスは、要介護1~5の人が利用できます。


10.施設に通って受ける介護サービス

利用者が日帰りで施設などに通い、介護を受けるサービスです。なお、「地域密着型サービス」の表記があるサービスは、原則としてその市区町村に住む住民のみが利用できます。

☆通所介護(デイサービス)
デイサービスセンターなどに日帰りで通い、食事や入浴などの介護サービスやレクリエーションなどを通して日常生活機能の向上のための訓練を受けるサービスです。

訪問介護と共に在宅介護サービスの中心的なサービスです。
定期的に通所介護を利用することで、利用者の気分転換が図られ、生活に良いリズムを生み出すメリットがあり、介護をしている家族の休息のためにも利用されています。

このサービスは、要介護1~5の人が利用できます。

要支援1・2の人の「通所介護」は2017年4月から、市区町村が取り組む「介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)」で行われています。


☆通所リハビリテーション(デイケア)
医師が利用を認めた人が介護老人保健施設などに日帰りで通い、リハビリテーションを受けるサービスです。

デイサービスに比べて医学的ケアと機能回復訓練が強化されています。サービスを行う施設には、医師、理学療法士、作業療法士もしくは言語聴覚士、看護職員が配置されています。
利用者の状態に応じて行う個別訓練と、集団で行う訓練があります。

このサービスは、要介護1~5及び要支援1・2の人が利用できます。


11.認知症対応型通所介護
(認知症対応型デイサービス)
※地域密着型サービスとは

利用対象を認知症の人に限定したデイサービスで、認知症の特性に配慮したケアが行われます。
デイサービスセンターなどに日帰りで通い、食事、入浴などの介護サービスや機能訓練などを受けることができます。利用するには「医師による認知症の診断」などが必要になります。
このサービスは、要介護1~5及び要支援1・2の人が利用できます。


12.療養通所介護(療養型デイサービス)
※地域密着型サービス

医療と介護の連携が常に必要な難病、認知症、脳血管疾患後遺症などの重度要介護者やがん末期患者を対象にしたサービスです。
通所介護の施設で食事や入浴などの日常生活上の支援と生活機能向上のための機能訓練、口腔機能向上サービスなどを受けることができます。
このサービスは、要介護1~5の人が利用できます。


13.宿泊して受ける介護サービス

在宅介護者が一時的に施設に入所し、入居者と同様の介護を受けるサービスです。
短期入所生活介護(ショートステイ)
特別養護老人ホームや介護老人保健施設などに短期間入所し、食事、入浴、排せつの介護や生活機能の維持や向上のための支援を受けるサービスです。
通常、入所する期間は数日から1週間程度ですが、場合によっては30日間まで利用できます。
要介護者の状態が悪化して自宅での生活が困難になったときや家族の病気や冠婚葬祭等の理由で一時的に介護できなくなった場合に利用されます。また、介護者の休息のために利用することもできます。
このサービスは、要介護1~5及び要支援1・2の人が利用できます。


☆短期入所生活介護(ショートステイ)とは
短期入所療養介護(医療型ショートステイ)
介護老人保健施設や、療養病床を持つ病院や診療所など介護療養型医療施設に短期間入所し、病気の予防・診断・治療、再発予防、合併症の早期発見などの医学的な管理のもとで医療、看護、介護、機能訓練を受けるサービスです。

介護施設入居や病院に長期入院をしていた人が在宅に戻る可能性を高めてくれるサービスでもあります。また、短期入所生活介護と同じく介護者の休息や一時的に介護できなくなった時にも利用できます。
このサービスは、要介護1~5及び要支援1・2の人が利用できます。

☆短期入所療養介護(医療型ショートステイ)とは
自宅・通い・宿泊を組み合わせたサービス
小規模多機能型居宅介護 ※地域密着型サービス
1つの小規模な施設が、通い(デイサービス)を中心に、訪問介護、短期間の宿泊(ショートステイ)の3つのサービスを提供します。
3つのサービスを、同じ施設スタッフが行うことと利用者のニーズに合わせて柔軟に組み合わせることができる点が大きな特徴です。

ただし、このサービスを利用中は、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、福祉用具以外のサービスは利用できません。他の事業所によるデイサービスや訪問介護を利用することはできません。
このサービスは、要介護1~5と要支援1・2の人が利用できます。



14.看護小規模多機能型居宅介護
(複合型サービス) ※地域密着型サービス
上記の「小規模多機能型居宅介護」に「訪問看護」を組み合わせたサービスで、医療と介護のニーズが高い在宅療養者を対象としています。
小規模な施設で、通いを中心に、訪問介護、宿泊、そして訪問看護の4つのサービスが提供されます。
ただし、このサービスを利用中は、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、福祉用具以外のサービスは利用できません。
このサービスは、要介護1~5の人が利用できます。


15.福祉用具をレンタル・購入する

要介護者と要支援者の日常生活での自立を助けるために、福祉用具を提供するサービスと住宅改修のサービスがあります。


福祉用具レンタル・購入
要介護者や要支援者の日常生活をサポートする、あるいは介護者の負担を軽減するために、福祉用具を介護保険が適用された価格で提供するサービスです。
車いすや特殊寝台(介護ベッド)などのように洗浄や消毒すれば他の利用者と共有できる用具はレンタルでき、腰掛便座や入浴補助用具などのように共有しにくい用具は購入できます。

但し、それぞれ介護保険が適用されるサービス対象品目は決まっています。
レンタル、購入共に要介護1~5及び要支援1・2の人が利用できます。但し、レンタル対象品目には要介護度によってレンタルできない用具があります。

☆福祉用具のレンタルとは
介護リフォームによる住宅改修費の支給
段差の解消や体を支える手すりの取り付け、開け閉めに負担の少ない扉に取換えるなど、自宅で安全に暮らすため住宅改修の工事費用のうち、9割~7割を介護保険から支給するサービスです。
支給限度額は20万円までで、可能な工事の種類は決まっています。工事前に必ず事前申請が必要となります。
このサービスは、要介護1~5及び要支援1・2の人が利用できます。

☆福祉用具と介護リフォームについて
介護保険を使わない自費サービス
介護保険が適用されないサービスにはさまざまなものがあります。
大きく分けて、市区町村の介護予防事業や独自のサービスと介護サービス事業所・NPO法人やボランティア団体・民間企業が提供する介護保険外サービスがあります。

16.介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)

2017年4月から各市区町村で実施されている介護予防事業で、訪問型と通所型のサービスがあります。
これまで要支援者が利用していた「介護予防訪問介護」と「介護予防通所介護(デイサービス)」は総合事業として引き続き提供されています。
また、要支援の認定を受けずに基本チェックリストの判定のみで要支援相当となった人も生活援助やデイサービスなどを利用することができます。総合事業の費用は一部が利用者の自己負担となります。
その他にも地域に住む一般の高齢者向け(65歳以上)のサービスがあります。
総合事業は、要支援1・2及び要支援相当の人が利用できます。


17.介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)とは

介護保険外サービス
介護保険が適用されないために全額自費となる介護サービスを「介護保険外サービス」といいます。
各市区町村では、上記の総合事業とは別に「おむつの支給・補助」や「訪問理美容」など独自サービスが行われています。

訪問介護を提供している介護サービス事業者では、介護保険が適用されない(散歩の付き添いや介護者のための家事支援など)サービスを全額自費となる保険外サービスで提供しています。
そのほかNPO法人やボランティア団体、民間企業が介護保険ではカバーできない生活支援や配食サービスなどを行っています。


まとめ
在宅介護をしている人が利用できるサービスには、訪問系、通所系、そして宿泊系があり、それぞれにさまざま種類のサービスが用意されています。
また、近年、介護と看護の連携が進められているため、在宅で療養生活をしている人のためのサービスも整えられてきました。
利用者の状態や介護者の状況に合わせた介護サービスを、ケアマネジャーと相談しながら適切に組み合わせることが大事です。また、介護保険外サービスを上手に取り入れると、よりよい介護につながるケースもあるでしょう。
それでも、在宅介護が長期間になったり、家族の介護力に変化が起こったりすれば、在宅介護が困難になることがあります。そのようなときは、介護施設に入居という選択肢も視野に入れるとよいと思います。

Q.3  介護をするにあたり、どんなところが相談に乗ってくれますか?

介護についての疑問や悩みに応えてくれる窓口のなかでも、まず最初は市区町村の介護保険の担当窓口。「介護保険課」「高齢福祉課」など市区町村によって名称は異なりますが、窓口での対面相談や電話相談、公民館などでの出張相談会などを行っています。

次に相談先として頼りになるのが、地域包括センターです。この地域包括支援センターは、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で安心して生活することができるよう、高齢者本人はもちろん、家族や地域の住民の相談に応えてくれるところ。全国で4,000以上、市区町村に必ず一つは設置されています。

また、各地域にある社会福祉協議会や都道府県の社会福祉士会も、相談先として利用したい存在です。

これらのほかにも、社会福祉法人、医療法人、NPO法人、ボランティア団体、一般企業など、さまざまなところが介護についての相談を受け付けています。

Q.4 介護に限界を感じます。どうすれば良いですか?

介護に限界を感じ始めても、もう無理だと家族が判断するタイミングは案外難しいものです。しかし、本人の症状は少しずつ変化しますし、家族も年を重ねていきます。

共倒れにならないよう早めに先のことを考えながら解決方法を見出していくことが大切です。そのきっかけとなる一歩を踏み出すための方法を考えてみます。



1.精神的に追い込まれないよう、悩みを人と共有する

介護する家族が、体調がすぐれなかったり、寝られなかったりと、明らかに以前とは異なる体調の変化を感じたら、無理をしている証拠です。

気分転換を図ることに努めましょう。特にシングル介護の場合は、介護をこのまま続けられるのだろうか?私の人生はどうなるのだろう?と一人で考え込みネガティブな発想に陥りやすくなります。

できるだけケアマネジャーや訪問ヘルパーと気軽に話せる間柄になってください。また、同じ悩みや経験をもつ仲間とおしゃべりをしたり、家族会などに顔を出したりすることは、とても有意義なことです。

自分の悩みや思いを誰かに共感をしてもらえると、気持ちが楽になりますし、同じような課題を抱えた経験のある人たちからは、介護に関する有効な情報を得ることができます。

誰かと話すことで、介護生活にメリハリをつけられれば、新たな気持ちをもちやすくなり、前向きに先のことを考えられるようになると思います。



2.介護サービスを見直す

現在の介護が少しでも楽になるように、ケアプランの見直しを検討しましょう。そのためにも、本人だけでなく、家族の状態も常にケアマネジャーに把握してもらえるよう、常にケアマネジャーに相談することを心がけてください。


3.介護施設の情報を集める

新しい介護のかたちとして、介護施設への入居の検討も視野に入れましょう。介護に限界を感じる前の、まだ在宅介護でも大丈夫だと思っている間に動いても大丈夫。早すぎることはないのです。

まず、介護施設見学を始めます。実際に介護施設を見学してみたら「こういう介護施設だったら家での環境よりいいかもしれない」と入居を考える人は多くいます。

また、介護施設に申し込みをしたことで気持ちに負担感が減り、在宅介護に余裕がもてるようになったという人もいます。

介護施設入居は、本人の意思が最も重要ですが、介護者が介護施設見学をしてみてどう思ったかも同じくらいに大事です。介護施設入居が在宅介護からの逃げ場所ではなく、本人にとっての生活環境を考えた結果だと思うことができれば、家族も納得できると思います。

そのためにも、介護施設を選ぶ際は、本人の身体状況や病状への対応だけでなく、本人に合った生活スタイルや価値観が、その介護施設にあるかどうかのチェックが大事になります。

よいと思った介護施設があったときは、体験入居やショートステイの利用を検討しましょう。民間の有料老人ホームでは、介護保険外サービスとして、短い滞在から1カ月の長期利用が可能な有料ショートステイを実施している介護施設もあります。ぜひ活用してみてください。

Q5.介護の悩みを電話相談したいけれど、どこに電話すればいいの?

A.シルバー110番という行政サービスがあります。


介護の悩みや不安を抱えているというご家族や、「家族に負担をかけてしまっている…」と心を痛めている高齢者ご本人は、少なくはありません。

悩みや不安を抱え込みすぎると、悪循環になってしまったり、ストレスで心や体を壊してしまったり、持病の悪化につながることもあります。こういった事柄は、誰かに話を聞いてもらうだけでも気持ちが楽になることがあります。

また、知らない人だから相談しやすい、話しやすいということもあるのではないでしょうか?

そんなときに利用して欲しいのが、『シルバー110番』です。

『シルバー110番』(別名:高齢者総合相談センター)というのは、都道府県ごとに設置されている、高齢者や家族が抱える悩みや不安を相談できるサービスです。

『シルバー110番』へは、♯8080とダイヤルするだけでつながります。

相談料は無料ですが、通話料は利用者負担です。 電話のほかにも、センターへの来所や手紙でも相談を受け付けていますが、東京都など電話でのみ受け付けているところもあります。

相談受付時間は平日の午前9時~午後5時(時間帯は各都道府県によって異なります)。

介護ストレスについてや、介護に関わる保険やお金の相談、法律などの専門知識が必要なこと、人生相談や虐待について等、様々な悩みを相談出来ます。

Q6.もし徘徊で家族が行方不明となったらどうしたら良いの?

A.  迷わず、直ぐに警察署に連絡しましょう。

まず第一には、警察署に捜索依頼を出します。写真など不明者の情報を添えて届け出をしてください。自分たちで探し出そうと躊躇しがちですが、時間が経てばたつほど、認知症の人は遠くへ行ってしまう可能性があるので、捜査がより困難となります。行方不明に気づいたときは、自分たちだけで探そうとせず、すぐに警察に連絡することが大切です。

 次に行うことは、近くの地域包括支援センターに相談してみることです。いくつかの市町村では図のような「認知症の人の見守り、SOSネットワーク」を構築しています。このネットワークは認知症の人などが行方不明になったときに素早く捜し始められるよう、行政・警察署・市民などが連携してつくった連絡網・捜索体制です。ネットワークは、各地域の事情に合わせた独自のものになりますが、事前登録制度など、あらかじめ登録や準備が必要なネットワークもありますので、詳しくはお住まいの行政や地域包括支援センターの窓口にお問い合わせください。ただし徘徊SOSネットワークは、まだ全国の市町村で整備されているところは少なく、また整備されていたとしても、ネットワークがしっかりと住民に周知されていないことが多いので、お住まいの行政や地域包括支援センターで確認するとよいでしょう。

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